大学の医局に属する者が留学から帰ってくるときは、たいてい研究者となるか(Research)、臨床へ進むか(Clinical)、大きな2つの選択肢があります。私もその2つのどちらを選ぶかずいぶん迷っていました。ところが大学院時代のボスに相談したところ、「こういう話もあるんだけど...」と言われて紹介されたのが現在のポストです。
会社(Industry)という第三の選択については、まったく考えていなかったので表題のようなリアクションとなってしまったわけです。
メディカルディレクターという職種も、聞いたことがありませんでしたが、この会社では医療従事者と医療業界、日本の医療と外国の医療の橋渡し役をさすようです。今までの経験を生かすことができそうですし、臨床を続けることも会社側からの条件だったので、受けることにしました。
医療機器を扱う、この会社で働き始めてから、使う側であった今まではまったく知らなかったさまざまな事実を知りました。
身近なものとしては、例えば採血のとき、血管が良く出ない患者さんに 「手を握ったり閉じたりしてみて下さい。」と言うことは、良くありますね。でも、こうして採った血液では時によるとカリウムが2mEq/Lも高く出てしまう危険性があるのです。(たいてい 3-5 mEq/Lが正常参考値です)検査技師の方々はとうにご存知だったかもしれませんが、医師や看護師がどのくらい知っているでしょうか。
このコラムでは、このような科学的データに基づいた、でもあまり知られていない事実や、日本では一般的ではないけれど外国では...といった事柄を、微生物学関係に限らず紹介していきたいと思います。
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