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虎の巻 質問箱
① 培地性能試験対象となる培地とリファレンス培地の培地種について
【質問】
試験培地性能試験において、試験培地とリファレンス培地の培地種は同一でなくても良いでしょうか。 リファレンス培地は、接種した菌液中の菌数を確認するため、最も発育に適した培地を選択する場合は、試験対象培地と培地種が異なっていても良いでしょうか。
【回答】
局方には「接種菌の出現集落数は標準化された菌液の計測値の1/2から2倍以内でなければならない」と記載されており、ここでいう、培地性能試験でのリファレンスというのは、接種菌数を指します。
培地性能試験に規定された菌株は、SCD培地に十分発育しうるものですので、SCD寒天培地で計測した菌数をリファレンス菌数として使用しますが、より発育性能の良い培地での標準化された菌液を使用する場合でも、リファレンス菌数とすることが可能と考えられます。
食品分野ではISO11133に様々な培地の培地性能試験のリファレンス培地が明記されておりますが、TSA(SCD)に発育しにくい菌が対象の場合には、TSA(SCD)ではなく、きちんと菌数が確認できる培地がリファレンスとなっています。