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虎の巻 質問箱
② 菌株100CFU以下の確認方法
【質問】
培地性能試験で使用する菌液の調製法の箇所で質問です。100CFUといった予め菌数が調整されている市販精度管理菌株は高価で日常使用には向いていないと考えています。
このような精度管理菌株を使用せず、局方に記載された100CFU以下の菌を調製すればよいでしょうか。
【回答】
培地性能試験に使用する菌液の調製ですが、一般的には2つの方法があります。
1つ目は、マクファーランド比濁液を使用して、この比濁液と同じ濃さになるように菌を懸濁する方法です。
マクファーランド#1ですと、3.0×10の8乗になりますので、これを希釈して目的の菌濃度に調整します。
ただ、Bacillusや酵母は菌体が大きいため、実際より若干低めになる傾向があります。
2つ目は、トリプトソイブロスで毎回同じ時間培養して、その菌数を確認して、希釈し菌液を調製します。
多くの菌は、大体10の8乗cfu/mlになるので、毎回全く同一の培養時間を設定してコントロールします。また、この場合もBacillus、Candidaは菌数が1オーダー程度低くなる傾向がありますが、毎回同じ菌数になるはずです。