「BD Gentest™プレコートPAMPAプレートシステム」新発売
リン脂質膜をプレコーティング、in vivoの薬物透過性の予測ツールとして、実験がより便利に
日本BD(日本ベクトン・ディッキンソン株式会社、本社所在地:東京都港区赤坂 4-15-1、代表取締役社長:足利 英幸)は、生体内(in vivo)における薬物透過性の予測ツールとして、予めフィルタープレートにリン脂質膜をコーティングした新製品「BD GentestプレコートPAMPAプレートシステム」※を7月より発売しました。
創薬プロセスの初期段階では、薬剤候補となった多様な化合物の中から有用な化合物を絞り込むために、吸収試験によるスクリーニングが行われています。
「BD GentestプレコートPAMPAプレートシステム」は、このスクリーニングを効率良く行うことを目的とした製品です。
※ PAMPA:「Parallel artificial membrane permeability assays」の頭文字で、「透過性を分析するための人工膜によるアッセイ」を意味する実験系を表しています。
2007/08/14
※プレスリリースは発表時のものを掲示しております。発表後、内容に変更がある場合がありますのでご注意ください。
□ 薬剤候補化合物の効率的なスクリーニングを実現
薬剤の多くは細胞のポンプ機能を用いずに腸で吸収されます。そのため、薬剤候補化合物の腸管吸収性の高さは、製品化の可能性を判断する重要な判断材料となります。薬剤候補化合物のスクリーニングには、現在、小腸のモデル細胞であるCaco-2細胞などのセルベースの透過アッセイが広く使用されています。
一方、PAMPAは構造が比較的単純で安価なことから、簡易型の人工膜モデルとして薬剤候補化合物の1次スクリーニングに適しています。細胞培養を必要とする、より生体に近いセルベース透過アッセイは、2次スクリーニングとして利用できます。
□ 製品の特徴
・すぐれた再現性と相関性
「BD GentestプレコートPAMPAプレートシステム」は、細胞膜に類似した構造のメンブレンを持つことから、in vivoの薬物透過性試験において、高い再現性が得られます。またセルベースアッセイとの相関性も高く、初期の薬剤候補予測ツールとして適しています。
・長期保存、随時使用が可能
従来のPAMPAメンブレンは不安定で長期の保存が効かないことから、実験者がその都度フィルターを調製する必要がありました。「BD GentestプレコートPAMPAプレートシステム」は、独自技術により予めリン脂質をコートし、性質が安定したフィルターメンブレンを用いています。冷凍保存が可能なため、要時調製の必要がなく、PAMPAメンブレンを実験時にすぐに使用できます。
・化合物のマスリテンション(Mass retention)を低減
従来のPAMPAメンブレンは、プラスチック表面への吸着やフィルターメンブレンへの滞留により、化合物が透過測定中に失われることがありました。「BD GentestプレコートPAMPAプレートシステム」は、従来より薄く均質化されたメンブレンにより、そのマスリテンションを低減しました。
□ 製品仕様
製品名: | BD Gentest™プレコートPAMPAプレートシステム |
マイクロプレート: | ANSI/SBS規格に準じた96ウェルマイクロプレート |
フィルタープレート: | ポリスチレン、0.4 μm Polyvinylidene fluoride (PVDF)膜 |
フィルタープレートフタ: | ポリスチレン |
レシーバープレート: | ポリスチレン |
自動化対応: | 自動送液装置に適合 |
保存方法/保証期間: | -20℃/3ヵ月 |
梱包仕様: | 96ウェルマイクロプレートフィルタープレート(96ウェルレシーバープレート付) |
梱包入数: | 5枚(個別包装) |
希望小売価格: | 99,000円 |
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