図1 Lutonix®RXドラッグ
コーティングバルーンカテーテル
(イメージ図)
下肢末梢動脈疾患は生活習慣病や加齢によって足の血管が細くなったり、血液の流れが悪くなる病気で、重症化すると足のしびれや痛みで歩行が困難になることもあります。また、下肢を切断しなくてはならないほど重症化するケースもあり、心筋梗塞や脳卒中にも繋がるなど命に関わる疾患です。
虚血性の下肢末梢動脈疾患では、バルーンカテーテルにより狭窄した血管を拡張したり、金属製ステントを血管内に留置する治療が行われてきましたが、バルーンのみによる治療では1年で約50%
1)が狭窄を再発するとされており、金属ステント治療では再狭窄は減少するものの、ステント自体が破損する可能性が指摘されていました。
この度、全国販売を開始するルトニックス RXは、狭窄した血管の病変部に配置したバルーンを拡張して血管壁に圧着させることで、バルーン表面にコーティングされた薬剤「パクリタキセル」が血管内腔表面に送達され、血管壁内に拡散する仕組みになっています(図1)。また、パクリタキセルが血管の再狭窄を抑制します。
本品は、欧州で実施されたLutonix
® Global SFA Registry
2)において、実臨床における大腿膝窩動脈病変に対する治療1年後の再治療回避率94.1%、2年後の再治療回避率90.3%であることが示されました。